LABシステム誕生秘話!-ラックランド初の省エネシステム開発・製造の光と影-

沖縄の生協を中心に設置した 時には入口がこんなに狭い機械室もありました 『LAB2000』が完成して3年が過ぎようとした頃・・・

ある日、当社の望月社長から「LAB2000は大丈夫なんだよな?」と
突然話しをされた事がありました。
詳しく話を聞くと、今度は沖縄の生協から
「『LAB2000』を設置してもらえないか?」
と話しを頂いたとのことでした!

以前、仙台でLABシステムを設置させて頂いた某生協の設備担当者さんが
沖縄の生協でも使えるという事となり、このお話しを頂いたのだそうです。

私は「ダメです」とは社長に言えませんでした(笑)
ダメと言ってしまったら、2度とチャンスは来ない。
そんな気がしたからです。

「次こそはきっと大丈夫だ。」そう信じました。

沖縄には7店舗で24台設置することに決まり、
次々と設置していきました。

しかし・・・
喜びもつかの間。
またしても問題は発生したのです。

なんと今回、湿気対策としてコーティングを塗りなおした基盤に問題が発生!
今度は沖縄の高温に基盤が耐えられなかったのです。

この基盤の温度が上がると、周波数が立ち上がってこなくなり、EHエラーが働く。
このEHエラーが働くとインバータ運転が商用運転に切り替わり、
故障を示す赤いランプが点滅してしまう。

ここがLAB3度目の死。

この原因を究明するために、約2ヶ月間、沖縄に滞在しました。
あれは暑かった。52℃の機械室に連日、閉じこもり調査の日々。
あの時は沖縄を涼しいとさえ感じました。そのくらい暑かった。
しかし、何が何でも原因が何なのか知りたかったのです。

LAB Ver8の誕生

当時の現場調査の様子 LABシステム設置後 2ヵ月後、ようやく原因が分かり、
その日のうちに基盤製造会社と打ち合わせをして
すぐに、プログラムのフローチャートの変更を行いました。

こうして完成したのが『LAB2004』です。

ですが完成したものの、またしても売上を伸ばすことは出来ませんでした。
その当時、当社は宣伝・広告が下手だったように思います(笑)

2年が経過したころ、省エネを売りとしている会社の方から
「一緒に仕事をしませんか?」
とお話しを頂き、願っても無いチャンスと、ご一緒させて頂く事になりました。

そして、打ち合わせの結果、再度LABの改良が必要だという結論になり、改良を行うことになりました。
某スーパーの4月の予算編成に間に合わせるために、年末には試作を出したかったので、
大慌てで改良に取り組みました。

それはもう「それいけ!それいけ!」という感じで大忙しでした。
こうして完成したのが、『LAB Ver8』です。

無事、期日に間に合い、
数店舗に試験導入することができました。
しかし、残念ながら良い返事を頂くことはありませんでした。

「・・・・・・・。」

正に危険な状態。
社内では、「もうダメかな。余った部品はどうするのか?」
LABに対して自ら触れる者は誰もいなくなりました。

ところが・・・
それから1年が経過した頃に、
「『LAB Ver8』を設置したい。」
と言うお客様が現れたのです!大型店舗を全国に展開されている大手流通チェーンさんからのオファーで、
これには、みんな大喜びでした。本当に嬉しかったです。
やっと私達が開発してきたものが評価されたのだと実感しました。

それから、“省エネ・CO2削減”が叫ばれ、環境問題に関心が高まった現在は、多くの引き合いを頂いています。
もちろん、今現在もその大手流通チェーンのお客様のスーパーで『LAB Ver8』は動いています。